はるかのミャンマー滞在記~アフターコロナも海外で働こう!~

★2020年12月10日~2021年2月まで毎日更新★ コロナ禍にミャンマーへ渡航!現地の様子をリアルタイムでお届けします!

どう乗り越える?ミャンマー医療・リハビリの壁

こんにちは!

さくらコミュニティサービス 海外事業担当の熊谷です。

 

今日のヤンゴンはとっても暑かったです・・・

ネットで調べる限りだと34℃だということなのですが、雲一つなく太陽光が突き刺さってきて、体感的にはもっと暑い気がします。

 

これから約2週間後にはマイナス10℃の世界(札幌)に帰ると思うと・・・なんだか恐ろしくなってきました(笑)

気温が全然変わってくるので、帰国の際には十分体調管理に気をつけたいと思います(^^;)

 

今回のテーマは、ミャンマーの医療・リハビリ事情についてです。

ミャンマーではどのようなリハビリが行われているのでしょう?

現在私たちが運営しているリハビリステーションの様子と合わせてご紹介いたします!

 

なかなか浸透しないリハビリサービス

 

こちらに来て、ミャンマーにいる日本人の方々から何度か「ミャンマー人ってリハビリをするという概念はあるの?」という質問を頂くことがありました。

 

それもそのはず。

ミャンマーでは何か病気にかかった際に病院を受診することはあるものの、急性期(病気になり始めの時期)を乗り越えた後に、継続的にリハビリサービスを受けるという人は少ないとされています。

 

主な理由は、患者の経済状況。

症状が回復するまでの期間、病院等に通い続けるだけのお金を賄えず、症状を治したいという意思に反して「リハビリを受けない」という選択をせざるを得ない状況があります。

 

多くの人は、病院受診をする際は毎回家族や世話人が付き添いをします。

世話人を雇うのにはもちろんお金が必要。

そして、家族が付き添う場合は、仕事を休まなければならないのでその分収入が減ってしまいます。

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当社リハビリステーションの様子

黒い服を着ているのがご家族で、施術の様子を見守っています

また、サービス料を払わなければならない他に、定期的に通い続ける為の交通費も払わなければならず、総合すると決して安い出費ではないのです。

 

この状況は、発展途上の社会保障制度に起因するものもあるでしょう。

ミャンマーには、日本のような保険制度が無いので、民間病院を受診する際は10割負担で支払わなければなりません。(国営病院は無料ですが、受診するには長時間待たなければならない)

年金制度も最近取り入れ始めたところで、現状多くの人が"老後の貯え"もなく大変厳しい状況です。

 

その為、リハビリの専門家に頼ることなく、治さずそのままで生活していくか、自己流のトレーニング等でまかなっている人もいるようです。

私の家の近くでも、杖を持ち、足を引きずりながら同じ道を行ったり来たりしている人を見かけることがありますが、恐らくあれは自主リハビリなのだろうと思います。

 

ミャンマーでは、リハビリにおいて症状が治るか治らないかは本人の頑張り次第という考え方が根付いています。

その為、患者本人も頑張る気持ちはあり、専門家による的確な施術やトレーニング指導を受けられれば、現状よりもたくさんの人が健康を取り戻すことができると思うのですが・・・。

 

なかなか一筋縄では解決しない問題に直面し、なんともむずがゆい思いです・・・(^-^;

 

そんな中で進む私たちの取り組み

 

そんな状況を垣間見つつも、私たちのリハビリステーションも開始から3週間が経過しました。

モニター患者5名に施術を行い、それぞれ目標に向かって少しずつ症状の改善が見られています。

(ちなみに今回は調査のためのテスト運用であるため、先ほどあげたようなサービス料・交通費は一切かかりません)

 

今回、初めてリハビリ現場にやってきたら助手の2名も、すっかり業務に慣れて、セラピストのサポートをしてくれています。

特に、患者さんの自宅の状況や生活環境など、細かなヒアリングの場では大活躍!

言葉の壁がある日本人セラピストに変わって、きっちり患者さんやご家族からお話を聞いてくれています。

 

また、ステーション内で運用しているリハビリ支援ソフトウェアも、少しずつ使い慣れてきた模様。

助手の1名がソフトの使い方をマスターできたようで、ミャンマー人セラピストへ共有してくれています。

最初は日本人セラピストが教えていましたが・・・習得が早くてびっくりです!

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リハ助手(右)がミャンマー人セラピスト(中央)に使い方をレクチャー

おかげさまで、先日のセミナーも含め今回の調査事業は順調に進んできています。

私も残りわずかな期間ですが、現地の病院や関係機関への訪問・インタビュー等、現地で出来ることをやりきって帰りたいと思います。

 

先に紹介したような、難しい状況もありますが、今回の実証調査を通してミャンマーの医療・リハビリ分野の発展や新たなサービス展開の可能性について、有効な調査結果が得られるように、引き続き精進してまいります(^^)/

 

日本式リハビリを世界へ

 

いかがでしたでしょうか?

 

もう1つ付け加えておくと、ミャンマー理学療法士以外のリハビリに関わる公的資格制度がありません。

その為、海外へ勉強しに行ったり、海外の有資格者が指導をする中で技術や知識を仕入れているようです。

 

日本には、専門学校等に通って作業療法士理学療法士などの資格を取得し、活躍されている方が多くいらっしゃいますよね。

国内で活躍されている方も多いと思いますが、こういったリハビリ分野が発展途上にある国で働く、という選択肢はどれくらい普及しているものなのでしょうか?

 

ミャンマーで日本人が活躍できる分野はたくさんと思いますし、それは日本人にとってもチャンスですよね。

このブログのテーマでもある「アフターコロナも海外で働く」ということが、この先も選択肢として生き残っていくよう願っています(>_<)

 

本日もご覧いただきありがとうございます。

残り滞在期間もあと3日になりました・・・引き続きどうぞよろしくお願いします!

 

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